前の値との比較

諸行無常
- 平家物語「祇園精舎」 - 

KPIダッシュボードではファーストビューで対象期間のKPIの値を表示させることが多いです。その際、対象期間の値だけでなく、比較値を合わせて表示するとよりKPIの進捗がわかりやすくなります。

例えば売上が¥1,000,000と表示されているだけでなく、前月比が記載されていると前月との比較ができ、KPIの進捗が好調なのか不調なのかということも合わせて確認することができます。

今回は、前の値との比較(前年、前月、前週など)を表現する方法をいくつか探ってみました。


計算式の設定

まず前の値との比較を行う計算式を作成します。前の値を計算するために使用するのがLOOKUP関数です。LOOKUP関数は表計算機能を使う関数で、基準値に対する前後の値を引っ張ってくることができる関数です。

LOOKUP関数の定型は以下になります。
LOOKUP ( [メジャーの集計値] , [取得する値の位置]  )

[取得する値の位置]には取得したい位置の数値をかきます。位置と数値の関係は以下になります。
  • 0:基準
  • -2:基準値の2つ前
  • -1:基準値の1つ前
  • 1:基準値の1つ後
  • 2:基準値の2つ後
例えば2019年12月を基準値とすると、-1の場合は2019年11月の値、1の場合は2020年1月を取得することになります。
※厳密には表計算の設定によります

例えばサンプルスーパーストアのデータで前◯比売上を取得するための計算式は以下になります。

前売上比
SUM([売上]) / LOOKUP(SUM([売上]), -1)


フィルタの設定

次にフィルタの設定を行います。基準値と前の値を比較するためには、基準となる日付とその前の日付の両方が必要になります。

最新の日付を基準とする場合は、以下のようにフィルタで上位2つのオーダー日を指定します。図1

基準の日付と、前の日付をフィルタで設定した結果が以下になります。

図2

しかしこれでは前の値まで表示されてしまいます。基準の値のみ表示させるにはどうすれば良いでしょうか?

図3

1つは前の日付を非表示にすることです。これをすると確かに前の値を非表示にし、基準値のみ表示することができます。

しかしこちらの方法は大きな問題があります。

これで非表示にできたのは「汎用的な前の値」ではなく、「2019年11月」の値です。なので、データが更新され新しい日付が増えた場合は再び前の値が出てきてしまいます。また2019年11月の値を見たくなった際、非表示で設定されてしまっているので、その値が見られなくなってしまいます。

そのため、データや見方が変わる可能性がある場合は、非表示による設定はNGとなります。


では、汎用的に前の値を非表示にするためには、どのように設定すれば良いでしょうか?

方法は複数ありそうですが、「前売上比がNULLのものを除外する」というフィルタを設定することで対応できそうです。

前売上比をフィルタに入れ、「特別」→「NULL以外の値」に設定します。

図4

するとこのように基準値のみ設定することができました。

図5

日付で上位フィルタをかけつつ、前売上比でNULLを除外するというフィルタをかけることで、データの変化にも自動的に対応してくれます。


ビューの設定

あとはひと目でKPIの状況がわかるような表示方法にします。例えば前◯比が100%を上回っているか否かで色や形状を変えるなどすると、ひと目で傾向を理解することができます。

図6


まとめ

KPIダッシュボードで使用されることの多い前◯比ですが、
  • LOOKUP関数を使用する
  • 日付の非表示はNG
  • 汎用性のあるフィルタを設定
というところがポイントになります。ぜひ使ってみてください!



Tableau Public :https://public.tableau.com/views/KPI_15951259086210/sheet0?:language=ja&:display_count=y&:origin=viz_share_link